では、勉強をスタートしましょう!
英語音声/日本語字幕でドラマを観よう!
では、まずは英語音声/日本語字幕の組み合わせでドラマを楽しんでください。どれぐらい英語が理解できるのかはチラチラとチェックしておくといいかもしれません。さっぱり、でもいいんです。だって、わからないから、できないから勉強するんですから。
漫画/スクリプトの英語を読もう – お勧めは音読
面白かったですか?では、今度は英語の勉強を本格的にはじめましょう。
まずは、バイリンガル版の漫画のセリフか、スクリプトのセリフ部分を読んでみます。
スクリプトはこちらです。
英語を伸ばすには多読が効果的、という声はよくきかれます。その通りだと思います。
でも、いきなりペーパーバックに挑戦してもなかなか読破することはできません。
やさしい英語からやるべき、というアドバイスもあります。そのアドバイスにしたがって子供向けの絵本からはじめる学習者もいます。
絵本を楽しめる人ならいいです。だけど、自分も含め、子供向けのものが楽しめない、なんて人もいますよね。
そういう人にお勧めなのが漫画のセリフや、ドラマのスクリプトを読むこと。
ドラマや英語のセリフは一般的に、本の文章より短いですからね。
わからない言葉や表現があれば、
a.読み飛ばす
b.調べる
i)オンライン辞書などをひく
ii)huluであれば次にドラマを観るときに調べる
c. 調べてもわからないときは
i)知恵袋、hi nativeなどで質問する
ii)そのうちわかるかも、と思ってほっておく
どれでもお好きな方法をとってください。
意味は字幕やバイリンガル版の日本語でわかりますから、そういう意味らしい、それ以上は調べない、という姿勢でかまいません。
わからないところをしらべて時間と気力をなくしてしまうより、大量の英語にふれるほうが大事なんです!
経験値をつめば、あるとき、ぱっとわかるときがくることも、けっこうあります。
実際の会話でその表現がでてきたときもやはりわからなければ、聞き直して説明を求めればいいことです。
ひらきなおりましょう!
どれだけ読むかは現在のレベル次第で決めます。
英語に苦手意識があるのなら、数語のところ、一行以下のところだけ選んでもいいでしょう。少しずつ、長い文にもトライします。
できるなら、全部、スクリプトを読むのをオススメします。セリフ以外の場所、ト書きは無視していいです。
スクリプトリンク先の場合は、中央に書かれているのがセリフ部分です。たとえば1ページ目では、
MAN
Watson!!
というところがありませんか?こういった部分を読みます。大文字で書いてあるのが、セリフを言っている人、下が実際のセリフです。セリフはスクリプトの半分もありますまい。
最初にドラマをみているので、どういう場面かなんとなくおぼえているのじゃないでしょうか。その記憶をうまく活用して読み進めてみます。
それでもよくわからなかったら、そのうちわかるさ、で、読んでいきます。
そして少なくとも一部のセリフを音読してみましょう。次の段階のシャドーイングの準備になりますよ。
半分以上は無視するとはいえ、129ページを全部読破してしまえばちょっとした自信になるはずです。
だって、1年分のリーディングの教科書に129ページもボリュームがありましたっけ?一年分の教科書以上を読むってすごいじゃないですか。
結構時間がかかりますが、がんばって!
もし全部読み通せなかったら、次のドラマでは、今回よりたくさん読むのだ、という決意をかためてくださいね。そしてその決意を実行しましょう!
シャドーイングに挑戦!
シャドーイングは、もともと通訳訓練法です。同時通訳の練習で必ずやらされます。
英語を聞きながら、それをまねして発音していきます。このシャドーイング、とても効果が高い英語学習方法です。リスニング、スピーキング、語彙力の強化につながります。
聞こえる英語を影のように付き従っておいかけていくことからシャドーイングといわれます。
シャドーイング初心者:YouTubeにシャドーイング用動画あり
さて、シャドーイングの方法です。
通訳の訓練方法では、テキストを見ずにシャドーイングします。
これをそのままやるのはさすがにむずかしいです。
テキストをみて、やってみましょう。さらには再生スピードを落とすことをお勧めします。
あまりに量があるのでひるんでしまうのなら、
まずはいきなりドラマ本編に挑戦しないで、YouTubeにあがっている動画を使うのはどうでしょうか。たとえばこういうものを使います。
訳を字幕でつけてくれています。
簡単な語句も上にでてきます。
再生速度を1倍速、0.65倍速、0.85倍速、1倍速の順に流してくれています。
英語がはじまって数秒たてば、きこえてくる通りにそのまま口にするのがシャドーイングです。
聴き取ったものをそのままやるのが本式のやりかたです。だけど、それはむずかしい、と思えば、字幕をみてその通りにくりかえす方法でも効果はあります。
はじめはスロー再生でもできなくて当たり前。何度もやってみてください。必ずできるようになりますから!
0.85倍でできれば十分です。それができるようになるころには、1倍速で流してもその部分は聴き取れるようになっているはず。
全部やらなきゃとは思わないで
YouTubeの一部だけではものたりない、ドラマ本編をシャドーイングしてみたい、という方はもちろんやってみてください!
英語字幕が表示でき、英語字幕に対応できるなら英語字幕をみてやります。
そうでなければ、スクリプトをみながら、きこえてくる音声をできるだけまねてみてください。
ただ、一度に全部やらなきゃだめ、なんて思わないでくださいね。シャドーイングは神経を使います。へとへとになって、すっかりいやになりかねません。はじめは数分、なれたら10分程度を目安にするといいでしょうか。
さらには、どの程度の長さをシャドーイングするかどうかはご自分できめてください。ドラマ全編中、30分ぐらいやることができれば、ドラマ学習初心者としてはすばらしくがんばったといえるでしょう。
そしてある程度シャドーイングになれたら、ぜひ、「シャドーイングしている自分の声」を録音して、聞いてみてください。すごく勉強になりますよ。やれていたつもりが実際できてないなんて、ざらですから。
速度を落として挑戦する
そして通常速度でいきなり挑戦しない、というのも大切かもしれません。
それができるなら、どんなドラマをみてもすらすらわかるのですから。
0.75の速度でシャドーイングできるようになれば、ブラボー、というところです。練習した箇所は1倍速でも聴き取れるかもしれません。
再生速度をいろいろ変えることができるなら、はじめは0.50で練習しましょう。0.25はさすがに間延びしすぎるでしょうか。
速度を変えられないVODで観ている人は、再生速度を変えられる録音アプリを使うのはどうでしょうか。
音声はどうしても悪くなりますが、たとえクリアな音声でも速さについていけないと挫折してしまいます。
速度をおとせば理解できるし、シャドーイングもできるというのを体験して、ぜひ学習を継続しましょう。
短い箇所だけシャドーイングでもOK
シャドーイング初心者であれば、長いセリフはほっておいて、短い箇所だけシャドーイングする、というのも一つの手です。
たとえば、たとえばはじまって1:30ぐらいのところで、ワトソンがセラピストのエラと面会するところがあります。スクリプトではp.2です。 ト書き無視して、セリフだけひろってみます。
スクリプトでいくとp.2 ト書き無視して、セリフだけひろってみます。
ELLA
(V.O.)
How’s your blog going?
JOHN
Oh, fine. Good. Very good.
ELLA
You haven’t written a word, have
you?
ここまでは知らない単語はないのではないでしょうか。
次のやりとりは短いけど、ストレートなやりとりでなくて、字幕をみてもピンとこないしれません。“still has trust issues””And you read my writing upside down.”
それほど長くないのでやってみても、
よくわからない、パス、
というのでもどちらでも、かまいません。
おぼえておくと便利な言い方が短いセリフの中にもちらちらあります。
たとえば、upside downの直後にエラがいう
See what I mean?
字幕では、「意味わかる?」。「私の言うことの意味わかりますよね?」というともっとわかりやすいですか?これなど、日常でも使えそうな表現です。
ELLA
John, you’re a soldier. It’s going
to take you a while to adjust to
civilian life – writing a blog
about everything that happens to
you, will honestly help you. Trust
me.
It’sからhelp youまでは若干長いです。ここはシャドーイングできなくてもよし、としてもいいです。もちろん、トライしてみてもTrust me.「私を信じて」だけはシャドーイングしてみましょう。次のワトソンのセリフもがんばりましょうか。エラのセリフの長い部分を受けているのですが、そのあたりはこだわらず、音だけを拾ってみてください。
JOHN
Nothing happens to me.
こんなかんじで、ごく短いところだけ的をしぼってシャドーイングすることにしてもかまいません。それでも、このごく短いやりとりの中で、日常に使えそうな表現を練習することができます。
表現を書き出しておぼえてみよう!
「(4)書く」は、ドラマ/映画を使った学習法に不可欠な要素ではありません。
だけど、表現をノートに書き出したり、PCのテキストなどに打ち込んで記録しておきませんか?それをみながら何度も声をだして読んでおくと、記憶に定着しやすいです。
中高のときに単語帳をつくりませんでしたか?その要領です。
日本語訳は字幕やバイリンガル版についているものをそのまま使って、直訳などのメモもついでに書いておくとさらにいいかもしれません。
そしてこれもがんばりすぎて、続かないということにならないようにしてください。1本のドラマにつき5個とか10個とか割合少ない数からはじめてみませんか。
継続は力なり、です。
たとえば、だいたい一週間に一本、1年で40本のドラマを学習して、5個ずつ新しい表現を書き込んで覚えるというスローペースであっても、年間、200個の新しい表現を身につけることができるのです。
ついでにいうと、シャドーングすることで書きとめなくてもいつのまにかおぼえてしまった表現というのは必ずでてきますから、勉強を継続できればかなり語彙を増やすことができます。
感想日記を書いてみよう!
さらに余裕があるなら、英語で感想日記など書いてみてもいいのでは。
英語のライティングでよくすすめられるのが、日記を書くことです。とはいえ、なかなか書けないんですよね。
その点、感想日記は、
- このセリフかっこいいなあ、と思ったのをスクリプトから書き写す
- 一言でいいから書き足す。
例:Cool!(かっこいい) Wow!(すごい、おお、わあ)など。
とかいう「感嘆表現」を一言書き出すだけでOK、というスタンスではじめると、英語感想日記は案外続きます。
そしてこの感嘆表現ってけっこういろいろあって、短くて、おぼえてしまうと日常生活で使える超便利な表現なんです。経験者は語る、です。
あと中学で習った感嘆文などいかがですか。ほら、あの
How wonderful!
とか、
What a pretty girl she is!
とかいうやつです。まずは、こういう英語が書けたら上出来です。
どんどん力がついてくれば、もっと書けるようになります!
何度も聴こう!
シャドーイングの段階にはいったころから、同じドラマを何度も繰り返し観る/聴くのもお勧めです。
こういう場面だったはず、だからこういうことをいっているはず、というノリで聴いているうちにちゃんとわかってくるようになるんです。
何度も繰り返すことで、スピードや発音についていけるようになります。文字をみて想像した音と実際の音声のちがいも慣れてきます。
最初から最後まで真剣にきかなくてOK
そしてこの段階では、最初から最後まで真剣に聴く必要はありません。
通勤途中、寝る前などなど、聞く時間を決めてやってもいいですし、家事をしながら、お風呂にはいったとき、など、ほとんどBGMのようにしてしまってもかまわないです。
ただし、どこかで数分、まじめに聞く努力をしてみましょう。シャドーイングやった箇所とか、印象にのこった場面とか、出だし、クライマックスなど。
そしてできることならシャドーイングしてみませんか。
机に向かって復習ってなかなかしないでしょ?やらなきゃ、やらなきゃと思ってもなかなかその気になれなくて、そのままほってしまうもの。
一方、VODに接続して、ドラマを流すのは手軽にできる行為です。長時間勉強しないといけない、というプレッシャーがなければなおさら簡単にやれます。
そして流れたドラマのうち、5分間、ちゃんと勉強する、というのをくりかえせば、時間がたつとすばらしい積み重ねをすることになるんです。1日5分の勉強は1年間つづけられれば、1,825分、30時間以上勉強したことになります。まずはこれを狙いましょう。
また、シャドーイングまでやらなくても、一度、文字で読んだ英語って、聞きとりやすくなります。ぼーっときいているだけで、飛び込んでくる音がでてくるはず。ちっともわからなかったのが、聴き取れるようになった、と自覚できればしめたものです。もうちょっとやろうかな、という気も芽生えてきますので。
少なくとも、英語のリズムになれることはできますので、ぜひ、何度も視聴して下さい。
huluであればダウンロード可能
こういう何度も再生して聴く上で便利なのはダウンロード機能があるVODでしょうか。
huluであれば、データをダウンロードできます。さらには音声だけを再生できるバックグラウンド再生があります。英語学習には便利なVODです。もし、まだどこのVODにも未加入であれば、候補にあげていいのではないでしょうか。
まとめ
- ドラマで英語を学ぶメリットはたくさん。ぜひやろう。
- VOD、Youtube、本、オンラインのスクリプトなどいろんな手段を使おう
- 達成できる目標をたてよう
- まず文字で確認してからリスニングという手順で英語音声になれよう
- 短いセリフを読むことは多読への第一歩
- すべてまじめに勉強しなくてもOK
- ノートに書く、感想日記をつけると書く練習にもなる
- 繰り返し聴く/観るのもお勧め。ほんの数分本気でやるだけでもよい
- チリも積もれば山となる、継続は力なり!
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